[麦焼酎] クラフトマン多田 2417 25度 1.8L

[麦焼酎] クラフトマン多田 2417 25度 1.8L

販売価格: 3,000円(税別)

(税込: 3,300円)

在庫数 9点
数量:

「クラフトマン多田アーティストコレクション」。

テーマは、「クラフトマン多田」のグレードアップと可能性。

醸造および蒸溜もゼロベースで創り、毎年新しいチャレンジを行います。その中でも、個性が光るものを 1 仕込み分のみ、スピンオフとして皆さまにお届け。

ラベルは、日本を代表する芸術家の塚本 猪一郎氏の作品です。

油彩、版画、立体など、ジャンルを超えた創作活動を続けられています。

 

今回は、四代目の会長より「構想があるので、一本自由に仕込ませてほしい」と申し出があり、

その言葉を受け、四代目が主導し、自身の想いをそのまま形にした一本が誕生しました。

もちろん五代目社長も造りに携わっておりますが、

今回はあくまで父4代目の意向を尊重し、全体の設計と仕込みを委ねられた、まさに四代目の渾身の一作です。

 

以下、会長である四代目のコメントです。

当社、「天盃」は、1898 年(明治 31 年)の創業以来、本格焼酎一筋に多田家で毎年造り続け、先月創業より 128 年を迎えました。

かつての社会風潮から、本格焼酎が地位や価値が低く見られ軽視されていた時代。

それが家業であるという一面から「世界に誇れる蒸溜酒造り」を目標として掲げ、家業の価値を「スコッチウイスキー」や「コニャックブランデー」のような価値ある存在にしたいと、さまざまな技術の検証と探求を続けてまいりました。

昭和 41 年には、日本初の減圧蒸留で特許を取得しましたが、下記を理由にその道を手放しました。


------------


・世界の蒸溜酒が常圧蒸溜しかないこと
・蒸留時のもろみの温度が 50 度まで上がらないため酵素や酵母が死滅せず高温発酵状態が蒸留中続くこと
・沸点を下げるため高沸点成分が留出せず香味の本質(醸造特性)を捉えられないこと


------------


私たちは、蒸溜酒の本質・要は「蒸溜器」にあると考え、全ての資金と情熱を投入し続け、独自の蒸溜器を開発するに至ります。

ここで書く蒸溜器の理想は、どんなモロミでもおいしい蒸溜酒になる蒸溜器ではなく、もろみの良し悪しがきちんと反映された蒸溜酒になる蒸溜器のことです。

それを「もろみを映す鏡であるべき」と当社では表現しています。

その結果が、日本で唯一の「全量、常圧・単式2回蒸留」つまり、蒸溜器を2台用途に応じた設計で用意し、全てのもろみをその2台を通して蒸溜酒にする方法に辿り着きました。

これにより、もろみの良し悪しが蒸溜酒に反映されるようになると、次は醸造です。

ひとつひとつの工程の想定条件をたてて、検証をおこないました。

酵母は平成元年より全て清酒用酵母へ。種麹にいたっては、10 種を超えて使用しアイテム毎に違う種麹を使用。製麹方法については、3 種類の方法を確立し、もろみの仕込み方法については、さまざまな方法を日本酒の醸造を参考にしながらここまできました。

現時点は、この位置です。

私たち天盃では、福岡という清酒文化の土壌に根ざした風土を背景に、独自の本格麦焼酎を探求してまいりました。

南九州の焼酎文化とは異なるこの地において、福岡の甘辛く旨味豊かな料理に寄り添う焼酎。料理の味を損なうことなく、むしろ一体となって味わいを形成する焼酎を問い続けるなかで、天盃の酒質は独自の進化を遂げてきたのです。

高いアルコール度数では、ウイスキーやブランデーとは一線を画す独自の香味。

通常の 25度では、飲み手の楽しみ方の自由度の高さ。前割りした時の食事との親和性。それぞれの可能性を追求して酒質設計を行いました。

醸造設計は、まず使用する酵母を決めます。そしてその酵母の特性に応じた種麹と製麹方法を決めます。次に酵母が出す香気成分に応じたもろみの経過を決めます。

常圧蒸留で一番難しいのは、香気成分の中で回収しにくい香り「酢酸イソアミル」(バナナ様)を引き出すことです。品位があり、食事の邪魔をせず、飽きない香りです。

この香りを常圧蒸留で引き出す為に必要なのは、醸造段階での香りの量をさらに増やす事でした。

一般的には、原料を削り低温で発酵させるのが定説ですが、すでにこのやり方は取り入れています。

そこで、日本酒において、特にグルコアミラーゼ生成力の強い麹を使用する理由、その醸造方法を、製麹やモロミ経過に反映させ実現できました。

文章にするのは簡単ですが、この方法を実現する為の研究論文や商品の前例はありません。

日本酒の論文や、信頼する有識者の方々の意見を求め、当社独自の理論として毎年検証をしながら積み重ねてきました。

これらは弊社独自の理論のため、公表はできません。

少し例を出してご説明すると、たとえば、「この酵母はこういった香りの特徴を持つ」としましょう。

その酵母を、当社独自の醸造手法で仕込むことで、特徴香にとどまらず、これまでにない多層的な香りを引き出すことが可能となります。

つまり、「この酵母=この香り」という固定概念を超えた、新たな香味の世界を創出できるのです。

本商品では、通常の焼酎造りで採用される 2 段仕込みではなく、変則的な 5 段仕込みを行いました。

これらの全てが、その香りに対しての情熱の結晶なのです。

香りに対しての追求は、これまでも、これからも続いていきます。

まだまだ、試したい方法は、尽きることがありません。

天盃 四代目 多田 格

 

商品詳細

■生産者 天盃
■生産地 福岡県朝倉
■原材料 大麦・大麦麹

Facebookコメント