
富田さんのお手紙より。
2006年2月上旬、黒糖焼酎「まーらん舟」の黒糖を作っている徳之島の徳南精糖のみなさんに会いに行きました。黒糖を煮詰める甘く濃い香りと薪でたく熱気と立ち上る湯気。釜の中を見てみるとサトウキビの青いしぼり汁は見るままに茶色くなり、細かな泡は濃度が増すと大きくなりガラスのうすいまくのようなシャボン玉のような黒糖の透明のまくができると、後は撹拌して冷やすと黒糖が出来る。今年の徳南西島の黒糖は、茶色との緑色の黒糖が入っていた。味わいは茶色の黒糖が出すトロ味と緑色の黒糖のビターな切れ味のミックスされた感じがする。2006年2月仕込みました。

それは「本物を造りたい」という一声より始まった
「純粋な想い」を醸し出した焼酎
南国奄美大島特産の黒糖焼酎は黒糖の甘い風味が薫る焼酎。しかし、その芳醇なる大地の造り出す黒糖は上質であるが故に焼酎に用いられることは、大変贅沢なこととされてきました。しかし、先祖達が造っていた酒、100%奄美大島の酒。その復活を願う人々の長年の努力によって富田酒造場の甕によりお酒が仕込まれ、2004年春、ついにその先祖伝来の酒は新たなる産声を上げました。
奄美大島の黒糖焼酎を「純・奄美大島産の黒糖」を使って醸し出したい。その想いが溢れ口に出た時からこの物語が始まりました。そして、それは効率化の波に消えていった奄美大島の製糖所を探し出すところから始めなければなりませんでした。そして、その想いに答えてくれる製糖所が、これも何かのご縁か、富田専務の出身島「徳之島」で見つかり、本格的に「本物」の焼酎造りが始まりました。
奄美の原生林の秘境・金作原の水と徳之島の徳南西島さんの造り出す手作りの純奄美産の黒砂糖、そして、黒糖焼酎の第一人者・富田さんの伝統的な甕仕込みで造られる唯一無二の黒糖焼酎。それは、50年前に途絶えた伝統の味わいの復活でも有りました。
「まーらん舟」
それは、奄美大島から海を越え、沖縄、大陸間を航海していた貿易船の名前。「貿易品」=「幸せ」、それが転じて「幸せを運ぶ舟」として縁起の良いものとされています。